• ネガティブな感情に悩んでいませんか?ブログ「思考の余白」では、脳科学や心理学の知識をヒントに、小さな習慣で自分を好きになる思考法を発信しています。

    人生の目的

    Vol.02 ホメオスタシスを突破!人生の目的を見つける「根源的欲求」の言語化
    Vol.02 ホメオスタシスを突破!人生の目的を見つける「根源的欲求」の言語化 1024 1024 HAKU

    「時間がない。」「疲れることは極力したくない。」
    そう思って、いつも新しい行動を避けて過ごしていた。

    好きなYouTubeやNetflixは寝る時間を削ってまでも観るのに、運動や何かを学ぶことに対しては、暇なくせにその時間を一切使いたくなかった。なぜなら、以前の私には目的や目標がないくせに、仕事に行って帰るだけで毎日精一杯だったからだ。

    何か新しいことを始めたいと思うことは、何度もあった。しかし、それは子供の習いごとを増やすとか、ママ友との交流を深めるとかいうことではない。むしろ、これ以上仕事と子供のことで自分の人生を忙しくするのではなく、もっと自分のために忙しくしたいと強く願っていた。だが、その「何か」がわからず、ずっと満たされないまま過ごしていた。

    そんな時、ジョージ・レナード氏の本『達人のサイエンス』を手にした。この本で、私の行動を阻んでいた正体が、ホメオスタシスという現状を維持しようとする性質だと知ったのだ。これがあるから私たちは変わることができず、行動できないのだと理解した。

    脳科学が示す抵抗:ホメオスタシスの正体

    目的や目標がないから変われないし、変わらない。
    そう思った私は、次に別の本を手に取った。それは、マイクロソフト Wordの開発者による『やりたいことの見つけ方。』だった。この本には、人生の目的を見つけるための7つの質問が記されていた。特に最後の7つ目の質問には、時間をかけて向き合った。

    「7.君は何をしたいと思っている?どうなっていたいと思っている?」
    この問いに対する私の答えは、ノートに書き出した以下のことだった。

    • 筋トレを続けて健康的な身体を保ちたい
    • ランニングで距離を伸ばしたい
    • 毎日自分の成長を感じたい
    • 自分が楽しめることをしたい
    • 自分のためになる勉強をしたい
    • 人に頼られたい
    • 気の合う仲間を増やしたい
    • 初めての体験を増やしたい

    これらの願望は、全て「現状の私を変えたい」という強い内発的なエネルギーを秘めていた。つまり、ホメオスタシスという脳の抵抗に打ち勝つには、このエネルギーを論理的に言語化する必要があったのだ。

    ホメオスタシスは、私たちを生存させるための重要な機能だが、同時に成長を阻む最大の壁となる。これは、慣れた場所にいる心地よさから抜け出させない、脳の安全装置のようなものだ。

    この壁を乗り越えるには、「現状維持以上の強烈な報酬」が必要になる。例えるなら、脳を説得するための「最高のご褒美」を用意するようなものだ。そのため、脳に明確な「目標」という名の報酬を設定し、ドーパミンシステムを活性化させることが、行動経済学的な習慣化の基本となる。目的が曖昧だと、脳は「無駄なエネルギーを使うな」と判断し、ソファから立ち上がることさえ拒否してしまう。この「立ち上がれない」という体の反応こそが、脳からの「目的が不明確です!」という警告サインだったのだ。

    人生の目的を見つける問いと根源的欲求

    これらの答えを「根源的な欲求」「システム」「手段」の3つのカテゴリーに分けて整理した。何度も出てくる欲求だけを、ノートの次のページに抜き出して書き出す。そうすると、そこに書き出されたものこそが、自分の真の欲求そのものだと気づく。

    私の根源的な欲求から分かった人生の目的は、「自分の知識や体験を通して、たくさんの人の悩みを解決したい。そして今後も自己成長を感じられるような学びを増やし、行動し続けていきたい」ということだった。

    この目的が見えたのが2025年6月、朝の勉強を始めて2ヶ月が経った頃だ。
    当初、ブログを作るという考えはなかった。しかし、目的が明確になったことで、少しずつ頭の中で「自分の行動を通して、誰かに伝える」という具体的なイメージが浮かび上がってきた。その結果、7月中にそのアウトプットの構成を考え、8月中にブログをスタートさせることを決めた。

    目的が明確になると、脳は目標達成に必要な情報を自動的に選び出すようになる。これは、「目標」という名のフィルターを脳に装着した状態だ。ホメオスタシスによる現状維持の抵抗よりも、目標達成の報酬(ドーパミン)の魅力が上回るため、行動がスムーズになるのだ。

    行動変革の実現:目的がもたらす力

    ホメオスタシスという抵抗に打ち勝つには、その先にある「明確な目的」が必要なのだとこの経験から学んだ。目の前の行動が、自分の人生の目的にどう繋がっていくかが見えると、自然と身体は動き出す。

    それは、誰かに言われたからやるということではない。まさしく、自分の内側から湧き上がる、根源的な欲求に基づいた行動だからこそ、続けられる。この気づきは、個人の成長だけでなく、何かに挑戦する人たちにとって、新たな道を開く力になるだろう。あなたの行動は、あなただけの「根源的な欲求」から生まれる、最もパワフルな力なのだから。

    「時間がない」という言い訳は、突き詰めれば「心からやりたい目的がない」という自己認識の不足が原因である。自分の心の声に耳を傾け、真の欲求を言語化することこそが、ホメオスタシスという名の壁を打ち破り、行動への扉を開く鍵なのだ。


    最後に、私自身がこの習慣を続ける上で大切にしている言葉を一つ贈りたい。 これは、アメリカの哲学者ラルフ・ワルド・エマーソンが遺した言葉だ。

    「人生とは、意識的に創造されるべき芸術作品である。」

    あなたの人生は、受け身で流されるものではない。ホメオスタシスという名の抵抗は必ずある。しかし、あなたの目的意識という名の情熱こそが、その壁を打ち破り、人生を創造するための最強の力となる。目的が明確になれば、日々の小さな選択も意味ある一歩に変わり、無駄な時間が消え、あなた自身を豊かにしていくだろう。

    Vol.08 「幸せ」を掴む習慣化の鍵:ウェルビーイングをイシューにするメタ認知術
    Vol.08 「幸せ」を掴む習慣化の鍵:ウェルビーイングをイシューにするメタ認知術 1024 1024 HAKU

    子供を育てていると、「自分」という存在が希薄になる瞬間がある。

    自分が何をしたいのか分からなくなるのではない。日々の忙しさに追われすぎて、その問い自体を心の奥底に埋めてしまっていた状態だった。たとえ時間があったとしても、お酒やスマホに流されて、その問いに向き合うことを拒否する始末。あの頃の私には、問題に向き合うための余裕も、それを許す心の余白も全くなかったのだ。

    母としてではなく、「私」として使える考える時間が欲しかった。

    しかし、1人になる時間があって考えたとしても、結局自分の幸せが何かわからない。何を目的に生きるのかが見えていない間は、何をやっても面白いと感じられず、多くの時間と労力を無駄にしていた。

    ただ頑張るのではなく、どこを目的に、何から始めるかをその都度考えなければいけない。これは、何が大切かもわからなかった私が、唯一無意識のなかで作り出していた行動の鉄則だった。

    メタ認知が導く:「私」の人生の目的

    そんな学びの渦中に、私は二冊の重要な本に出会った。安宅 和人氏の『イシューからはじめよ』では、本当に取り組むべき課題を見極める力(イシュー)の重要性を知った。また、岡崎 かつひろ氏の『お金に困らない人が学んでいること』からは、知識はアウトプットすることで記憶効率が上がり、人に見られると行動が加速することを学んだ。

    ノートに書き写している最中、この二つの知識が結びつき、私はパッと手を止めた。

    「そのために何に取り組むべきなのか?」「今までのやり方と、これから私がすることは何が違うのか?」この二つの問いを深く、何度も繰り返し紙に書き出した。

    そして、今までのノートを読み返し、自分は何を求めて行動を続けていたのか、それが誰の役に立つのかを自問自答し続け、一つの結論にたどり着いたのだ。

    最高の課題(イシュー)の発見とウェルビーイング

    沢山の本を読み進めた結果、「人は、常に幸せな状態を求めている」という真理にたどり着いた。そして、この真実を誰よりも切実に必要とし、行動していた私は、自分の人生の究極のイシュー(取り組むべき課題)として設定したのだ。

    これは、まさに時代が求めるウェルビーイング的生き方と言える。ウェルビーイングという「幸せ」の定義は、単に一時的な喜びではない。心身ともに健康で、人間関係が良好であること。自分の人生に意味や目的を感じ、目標に向かって成長できる、といった持続的な状態を指す。

    私自身の行動と学びを共有することで、ネガティブな状態から抜け出し、ウェルビーイングという持続的な幸せを、他の人でも掴めると私は信じている。このブログは、その信念と全ての想いを込めて行動を発信していくための決意表明なのだ。

    幸福度ランキングが示す「イシュー設定」の必要性

    World Happiness Report(世界幸福度報告書)という調査がある。これは、GDP、健康寿命、社会的支援、自由度、寛大さ、そして腐敗の認識といった要素を考慮して幸福度を算出している。2025年の調査で、日本の幸福度ランキングは147カ国中55位。前年よりも4ランク下落している。さらに、G7の中では最下位だという。経済的に豊かで治安も安定している一方で、精神的な幸福度が低いという事実に、私は驚きを隠せなかった。

    私たちは今すぐにでも立ち止まって、自分自身の幸せについて真剣に考えるべき時なのだ。「イシューからはじめよ」という問いかけは、もはや個人的な成長目標ではなく、国民的な課題だと捉える方が賢明なのかもしれない。

    習慣化と行動:幸せを創造する鍵

    「自分は今、常に幸せな状態だ」と心から思える人が増えれば、この世界はより良くなるはず。

    そのために私はこのイシューを言葉にし、毎日行動し続けなければならないと感じている。それは、個人の幸福追求にとどまらず、より良い社会を創るための静かなる挑戦なのだ。そして、この方法は誰にでも始めることができる。


    最後に、私自身がこの習慣を続ける上で大切にしている言葉を一つ贈りたい。 これは、精神科医ヴィクトール・フランクルが遺した言葉だ。

    「ただ願うだけではだめだ。行動し、その行動に意味を与えることこそが、幸せの鍵だ。」

    あなたの行動こそが、あなたの人生を定義する。その一歩に意味を見出し、幸せな状態でいられるよう行動し続けよう。あなたが今日得たこの知識は、もう誰にも奪えない。あなたの人生は、今、あなたがどんな行動をとるかという「日々の行動の積み重ね」で決まるのだ。