• ネガティブな感情に悩んでいませんか?ブログ「思考の余白」では、脳科学や心理学の知識をヒントに、小さな習慣で自分を好きになる思考法を発信しています。

    vol.44 「ゼロヒャク思考」は欠点ではない:ドーパミン報酬を最適化するメタ認知

    vol.44 「ゼロヒャク思考」は欠点ではない:ドーパミン報酬を最適化するメタ認知 HAKU

    黒か白、0か100。パンよりご飯、犬より猫、海より山。
    昔から、妥協や曖昧さを嫌う、そんな極端な性格だった。

    楽しいことには周囲が引くほどの熱量で突き進むが、興味を失えば糸が切れたように止まってしまう。そんな私に対し、夫や家族は呆れ顔を見せることが少なくなかった。

    「やりたくないことは、絶対に無理」「私はこういう性格なのだから仕方ない」

    かつての私は、そう一点張りで生きてきた。極端な性格を個性だと信じることで、かろうじて自分の形を保っていたからだ。自発的な制御の欠如という言葉では片付けられない、核のような強いこだわり。それをうまく言語化できず、「お母さんはいつもわがまま」というレッテルを、ただ黙って飲み込むしかなかった。

    脳科学の真実:ゼロヒャク思考と報酬が足りない脳

    そんな私を肯定してくれるような記事を見つけた。

    以前から薄々感じていた「自分はADHDかもしれない」という特性について、脳科学系の本を多く出版しているアンデシュ・ハンセン氏の『最強脳』の中で深く知ることができた。この本には、ADHD(注意欠如・多動症)の強みと弱み、ADHDとドーパミンの関係が書かれていた。

    まず、私の0か100かという思考はドーパミンが影響しているようだ。さらにいえば、脳の側坐核(そくざかく)という部分が関係しているという。

    一般の人が普通の喜びで分泌されるドーパミンで満足できるのに対し、ADHD傾向のある脳は、側坐核がドーパミンを十分に受け取ることが難しい。そのため、他の人と同じ体験をしても「報酬」を感じにくく、気分の良さを得るためには、より強い刺激、より高いハードル、あるいは特別なご褒美を必要とするのである。

    欠点ではない:「0か100」の強みとメタ認知

    だからこそ、私は他人に誘われるだけの娯楽には満足できなかったのだ。「「自分で選んだ場所で、好きなことに全力を注ぐ」という極端なコミットメントがなければ、私の脳は満足(報酬)を得られなかった。

    最強脳』によれば、ADHD傾向のある人は、周囲が尻込みするような状況でも「ないなら自分で作ってしまおう」という思考に切り替えやすいという。この傾向が強いため、新しい発見を見出す成功者が多いとも書かれていた。自分は成功者ではないのだが、だからこそ、私はどこの職場でも、どこの場所へいっても足りないものや違和感のある部分に目をつけてしまっていたのだろう。このことを知って、すとんと腑に落ちた。

    どこの職場へ行っても改善すべき点に気づき、変化を望まずにはいられない。これまで「面倒な性格」だと思っていたその特性の正体は、私の脳が常に新しい価値を探し求めている証拠だったのだ。このメタ認知こそが、長年の自己嫌悪から私を解放し、前を向くための土台となった。

    行動変容の鍵:ドーパミンを自己成長のエンジンにする

    全力で楽しむ努力や、「ないなら自分でつくってしまおう」という思考は、もともと自分の中に存在する意識だった。この特性をネガティブなものとして捉えるのではなく、「生まれ持った探求心」として受け入れることが、自己肯定感に繋がる。

    これからも、自分に対して好きなことをやって、とことん楽しみながら生きていきたい。それは一人で楽しむことも重要ではあるが、家族といる時であっても自分が楽しめる状態にもっていく双方の努力が必要になる。それが今、自分にはできていない。

    そのためには、レクリエーションのように「目的地はここで遊ぶけど、一箇所だけお母さんも楽しめる場所や食べ物を共有してほしい」という要望をうまく取り入れてもらいながら進めるべきなのかもしれない。

    自分ばかりが我慢して行きたくないこと、やりたくないことをする必要はない。ドーパミンを受け取りにくい脳だからこそ、「楽しさの最大化」への戦略的努力が必要なのだ。

    人生を100%楽しむための設計図

    自分の脳の特性を理解することは、「人生をデザインする」ことと同義である。

    私たちが目指すべきは、ドーパミンの分泌を抑えることではない。分泌のトリガーを「自己成長や健康的な体験」へと切り替えることだ。


    最後に、私自身がこの習慣を続ける上で大切にしている言葉を一つ贈りたい。
    フランスの思想家サルトルが遺した言葉だ。

    「人は自分の選んだもののなかに自己を投げ入れ、それによって、全人類に対して自己を選ぶという責任を負うのである。」

    あなたの「0か100か」という情熱は、あなたが自己を投げ入れるための最強のエンジンだ。この特性を欠点として隠すのをやめて、味方につけること。 それが、あなたの脳の「最高のご褒美」を理解し、誰にも真似できない100%の自己実現を達成する鍵となる。

      HAKU

      30代、地方在住。クリニック勤務。自己肯定感は高いのに超ネガティブ思考、という矛盾の中にいた。私の世界を変えたのは脳科学。「幸せは自分でつくれる」と確信した。ここに綴るのは自分を変えるべく向き合った2025年の行動記録。あなたの「思考の余白」になれば嬉しい。

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